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DUCATI

エンジンの初期メンテ
MATHESIS TESTERでの調整。
振動低減について
クランクシャフトバランスについて
エンジン調整
ST4s FCRcarburetor
monster FCRcarburetor
ST4s engine maintenance
Multistrada1000DS
FCRcarburetor

クランクシャフトのダイナミックバランス取り。


バランス取りの方法としましては、このダイナミックバランサーで機械的に円バランスのブレを取るバランス取りを行って行きます。よりエンジン構造とマッチングした重量バランス取りでは行えるので、丁寧に作業を行っていきます。

ここで、問題と言うか、最重要なのがドゥカティでは「L型」ツインと言うエンジン構造です。
通常の下から上へと上下運動するエンジン行動とは違い、片方が前後、もう片方が上下運動と言うのは重量バランスを取るのが大変難しく、ピストン、コンロットなど一次慣性地の重量と、クランクウェイトとの重量との関係などなど、その釣合いの取り方が複雑で、細かな計算を要し、その数値を算出しなくては成らない様です。

数値の出し方はエンジン工学理論の計算値を元にパソコンにて計算ソフトを作り、出した数値に添うようにパーツを加工してバランス取り加工を行い、その後スタティックバランスを取り、釣り合いを取る作業を行いました。

円バランスだけではない、エンジン構造に対しての考えを盛り込んでのバランス取り作業となります。


このバランス取りと伴い、バルブタイミングも細かに確認していきます。
マニュアルに指定されてるタイミングでバルブの開閉が作動してるかを確認し、調整を行います。バルブの開閉タイミングがズレてますと全域に渡りフィーリングを損ねる事も考えられますので、各ゲージを取り付けて、細かに調整を行っていきます。

そしてクランクバランス取り作業を終え、エンジンを組み立て効果を体感してみると、思ってた以上に走行フィーリングを向上させることが出来ました。
前項や初めに書きましたエンジンに対するネガティブな部分を払拭させ、低回転から扱いやすく、5,6速ギアで2000rpmくらいからトコトコっと走れるトルクを感じられ、STOP&GOの続く所でも出だしがスムーズさが出せましたので楽に走れる様になりました。
そして中高速域では、以前よりも一皮向けた様なシャープな吹け上がりとレスポンスを見せてくれ、本当に気持ちの良い加速力とキレを見せてくれる様になりました。

この仕様にて「ビックマシン」などで記事を書かれてる柏秀樹さんに乗ってもらった所、「4バルブなのに2バルブエンジンよりも下があって乗りやすく、それでいて回していけばエッジの効いた吹け上がりで気持ちが良い。」っとお褒め頂くくらい、ノーマルエンジンとは格段に違いを感じられ、低回転からスムーズでいて、好レスポンスを見せる加速フィーリングが発揮され、本当に楽しく走れる様になり、劇的な変化と感じられます。これが本当のドカティエンジンのポテンシャルを感じられる、軽快さと乗り易さを併せ持つエンジンに仕上がったと思います。

クランクバランス取り、バルブタイミング調整は、マフラーやチューニングパーツを組み入れるなどの外見の変化はありませんが、走らせて見ると「これこそが本当のドゥカティのエンジン」と思わせ、スタンダードの良さを、より高めたようなフィーリングが実現できました。
何かを変える訳ではない、とてもベーシックな作業ではありますが、その作業の奥深さがドカティエンジンの真髄でもあり、手を掛けてあげる事により、本来持っているエンジンの動力性能を引き出してあげる事で、速さと乗り易さ、そして楽しさが出せ、バイクの乗り味をしっかりと感じられるようになる、最も効果的な作業だと思います。