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| 雑誌に寄稿文より |
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バイクはガソリンと空気(酸素)の「混合気」をシリンダ内に吸入、圧縮、そしてプラグにより着火し燃焼させ、出力を得て走っています。
その燃焼にはガソリンと空気(空気中に含まれる酸素は海抜の低い場所、乾いた空気の場所で、容積比、酸素約21%、質量比約23%と言われています。)が必要で、その二つ混合気を質量比で表したものを「空燃比」といいます。
その空燃比をコントロールしているのが混合気を供給する装置「キャブレター」または「フューエル・インジェクション」で、これらの役割はガソリンの量を規制、コントロールをし、例えばキャブレターの場合ではスロージェット・ジェットニードル・メインジェット等が規制を行い、ガソリン量を調整して、エンジン内部へ送る空燃比を決めています。
そのガソリン量の調整こそが「よい燃焼が得られる要因」なんですが、それは既にガソリンを使用しているエンジンでは決まっており、完全燃焼させるのにはガソリン1に対して酸素14.7の質量比が必要とされ、これを『理論空燃比「14.7:1」』と言います。
この理想空燃比では排気ガスの成分CO
、HCが少なく、排気ガス浄化の為の触媒が有効に機能する空燃比と成っています。
また全開域ではガソリン1に対して酸素12.5の『出力空燃比「12.5:1」』付近にする事で、安定した最大出力が発生させる事が出来ると言われています。
この適正な空燃比から外れた時、空燃比が薄い(燃料が足らない)状態ですとスロットルを操作してもエンジンが息つきを起こしトルクが出ず、エンジンの焼きつき損傷にも繋がります。
逆に、空燃比が濃い(燃料が多い)状態では、酸素の不足でプラグがくすぶり上手く点火が行えず、出力が低下して走行が行えない事もあります。
この様に様々な走行条件、スロットル操作などにより吸入空気量が変化し走行しているので、その空気量の変化に対応したガソリン量も変化させ無くては成らず、それには常に適正な空燃比に成るようにしておくと、より良い燃焼状態が得られエンジン性能が引き出せ、気持ちよい加速をしてくれるようにバイクに仕上がりますので、適正かつ安定した数値になるようキャブレターやコンピュータのセッティングを施す事がもっとも重要な事です。
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「バイクを速くしたい、気持ちよく加速したい」との思いから色々な部品の交換を考える人が多いと思います。
しかし、出力アップには空気をより多く吸入させて、空気量に合わせた燃調を取り、適正空燃比にしないとパワーは上がりません。
例えばハイカムシャフト・ハイコンプピストン等の交換によるチューニングでは回転全域で吸入空気量が変化が大きいので、その変化に合わせた空燃比のセッティングが必要になると思います。
また、エアークリーナーを取り外しエアーファンネルにした場合、一般的には全開域で空気の取り入れは多くなるかと思います。
しかし、低中速回転時の効率的な吸入が行なわれず吸入空気量の低下を招き、その時の空燃比が変化し望む性能が得られないことがあります。また四気筒車では2番3番の吸入空気の温度が上昇し充填効率が下がる恐れが有ります。
そして現在では多くの車両はエアークリーナーにラム圧システム(高速走行で吸入空気を多く取り入れるシステム)を採用しており、それにより密度の高い空気をエアークリーナーに圧力を掛けて吸入し、エンジンの吸入充填効率を上げて出力を上げています。
この様に吸入する空気量の変化、または排気のシステムでの変化など、それらの変化にガソリンの量を合わせることが燃焼には最も重要です。
そのチェック方法は、
・前の状態に比べて燃費が低下していないか?
・アイドリングが安定しているか?などで、
もしこれらが変化、または悪化している場合、空燃比の補正が必要だと考えられます。逆に交換後、以前と同じ条件で使用し燃費が向上しているのであれば、その交換、改造が良い方向に向かった事になります。
より良いチューニングとは密度の高い空気を多く取り入れ、ガソリンを効率よく燃焼させ、出力に変えることで排気ガスもきれいになり、乗る方の気持ちも良く、そして環境にもやさしいバイクにする事だと思います。
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空燃比はエンジンの働きを決める大きなの要素で、排気ガス測定器で空燃比が測定できます。
その測定器には色々な種類があり、よく目にするのが安価のO2センサーを利用したものが多いかと思います。
これはエキゾースト中の残存酸素濃度と大気中の酸素濃度の差を測定する物で、理論空燃比14.7のみで電圧が変化するために測定範囲が狭く、又デジタル表示の数値の変動が激しく走行中の読み取りは大変困難です。
エキゾースト中の酸素濃度から空燃比の測定は、酸素濃度の校正機構(気温、湿度、標高で酸素濃度は変化します)が行えるものが望ましく、あとアナログ信号が出力している測定器なら、その信号とスロットの開度信号等が同時記録する事で、より詳しく空燃比の測定ができます。
これらの測定器を使用して空燃比が測定できるとしても、実際の走行で測定するには難しく、又危険が伴います。
そこで危険がなく安全な状態で測定できるシャシーダイナモが必要になり、またそれにより正確な測定が行える様になりますが、走行時と同等のエンジンに負荷を与えないと、走行時の空燃比が見えてこなく、具体的な(走行時と同様な)燃焼状態が判りません。
そこで当店の「ADPS」では低回転から高回転までをエンジン出力に応じた負荷をコンピュータが自動的に掛け、実走行と同様な条件で測定しているので正確な空燃比の変化が分かります。
また加速時のエンジン性能曲線と空燃比等を測定し、これらのデータをコンピュータに同時に記録する事で空燃比と性能曲線との関係がモニターでビジュアルにて確認でき、正確なセッティングが行なえるようになっております。
それと伴い、空燃比の測定にはホリバ製 排気ガス測定器MEXA-554J、ホリバ製 空燃比計110ラムダを使用し、アナログ信号をシステムコンピュータに取り込んで使用しており、より燃焼状態が正確に数値として測れるよう設備を整えております。
またMEXA-554Jは校正ガスにて定期的に校正して使用し、空燃比計110ラムダは使用当日の酸素濃度に校正して使用しているので、(測定に使用する測定器の能力により測定精度が大きく変わります)、的確なセッティングが行えます。
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